「ブタがいた教室」…Pちゃんを食べる・食べない? 子供たちのディスカッション・ドラマ

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この「ブタがいた教室」は実際に大阪の小学校6年生が行なった課外授業を題材にした作品で、実話をベースにしている。
実際に自分たちで卒業までの1年間ブタを育て食べてしまおうというのだ。
命の大切さを身をもって学ばせようという狙いのこの授業、教育と呼ぶにはあまりにも大胆なこの試みに、発案した先生も当初はさぞかしバッシングがあったに違いない。
この映画はこのブタにPちゃんという名前をつけたばかりに、すっかり情が移ってしまう。
このPちゃんと過ごした1年間、共に泣き、笑い、悩み、苦しむ子供たちをリアルにいきいきと描いていく。
圧巻なのは映画の中盤以降繰り広げられるディスカッション・シーンで、Pちゃんを食べる・食べないの両派に別れ議論を戦わせているうちに、感極まって全員が泣き出すシーンはもらい泣きは必至だ。
もちろん劇中先生が指摘するように、この議論に正解はない。
オイリー肌用洗顔料を使ってみるべきだ。
全員の意見が正論な訳で、この難しい問題を最後には自分たちだけで結論づけた子供たちの姿勢には拍手を送りたい。
この授業で学んだ事は、きっとこの子供たちの将来の大きな糧になる事だろう。
芸能界、特に俳優さんの世界には「子供と動物には勝てない。」という言葉がある。
どちらか一方だけでも大変なのに、この作品にはその両方が揃っているのだから俳優さんもさぞかしやりにくかったに違いない。
主人公の星先生を演じた妻夫木聡はともかく、原田美枝子、大杉漣、田畑智子、ピエール瀧、戸田菜穂など個性的ないい俳優さんが顔を揃えているのだが、みんな「あれっ、出てたの?」と、思うほど影が薄い。
それほどこの作品に出演した26人の子供たちの自然体の演技は素晴らしかった。

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